大型トラックのエアロパーツ修理のご依頼です。
FRP製でかなりの大型部品です。
割れが大きく皮一枚でつながっている状態で、取り付けるためのステーも変形し脱落しております。
新品交換すると部品代だけでもかなりの高額になるとのお話でしたので、修理にて対応します。
固定用のステーも変形が大きくパーツ単体でのお預かりの為、車体取り付け後の微細な仕上がりは妥協して頂いた上で、作業を進めていきます。
FRP部品とはいえ、物が大きく重量もあり、更に車体に取り付け後はこのパネル自体が開閉する物なので、強度の確保はぬかりなく行います。
今回の亀裂の箇所が再び割れるリスクを抑える為、補強を施した上でガラスマットと樹脂をまんべんなく積層しました。
もちろん修理代は割高になりますが、補強しない場合との耐久性は雲泥の差です。
表面ももはや細かい亀裂がどこまで及んでいるかが判断できない為、塗装を全剥離して可能な限り修復します。
FRP基材の修復後、裏面に取り付けるステーも板金修正し、元位置に取り付けられるようになりましたので、パネルに固定します。
このステーは単品での部品供給がない為、一緒にお持ちいただけたのが救いでした。
その後、丸々一枚表面をパテでなだらかに整形致しましたが、キャラクターラインもあり、とても根気のいる作業です。
長い長いパテ作業後、ようやくサフェーサーが入り、無事に塗装作業に入れました。
車体装着後です。マフラーからの遮熱板も修正して取り付けました。
パーツ単体持ち込みでの修理で、車体への仮合わせができない状況下ではありましたが、目立って干渉するようなこともなく、開閉も問題なく行えるレベルでしたので一安心です。
なかなか先の見えない作業でしたが、ようやく日の目を見れて個人的にもとても喜ばしいです。
長い作業日数、お預かり期間だった為、お客様にはお待たせしてしまいましたが、大変喜んで頂けました。